りんご 小麦粉 バター

舞台照明とポストドラマ演劇とアップルパイとクィア障害学

【ETC Nomad入門ブログ vol.8】キューの再生とタイムの設定

前回はキューの記憶の仕方を紹介しました。今回はそのキューにタイムを設定して、実際に再生してみたいと思います。

スペースキーをGoボタンとして使う

NomadではスペースキーをGoボタンとして使い、あらかじめ設定したタイムでキューを再生することができます。ただ、インストール時には無効になっているので手動で有効にする必要があります。Altキー*1とGを同時に押すごとに有効/無効が切り替わります。有効にするとスペースキーを押すと次のキューが再生されるようになったと思います。

タイムの設定

キューにタイムを設定すると、Goボタンを押してキューのクロスフェードが始まってから完了するまでの時間を決めることができます。特に指定しない場合*2は5秒になっていると思います。つまり、5秒かけてそのキューにクロスフェードするということです。
例えばキュー16のタイムを7.5秒にしたい場合、コマンドは次のようになります。

キュー(Q) 16 タイム(I) 7.5 (Enter)

また、0秒にするとカットチェンジになります。

キュー(Q) 16 タイム(I) 0 (Enter)

カラーやフォーカス、ビームのタイムの設定

上で紹介したタイムの設定の仕方はインテンシティもカラーもフォーカスも全部含めたタイムの設定でした。キューリストインデックスで見ると、インテンシティだけでなくカラーやフォーカス*3、ビーム*4のタイムも変わっていることがわかると思います。
もちろん、カラーやフォーカス、ビームのタイムも個別で設定することができます。上で紹介したコマンドの途中でタイムのショートカットキーになっているIのキーを複数回押すと、フォーカスタイム、カラータイムなどのように表示が切り替わると思います。
例えばカラーのタイムだけを15秒に設定するコマンドは次のようになります。

キュー(Q) 21.5 カラータイム(I I I I) 15 (Enter)

フォーカスタイムを0秒にするとムービングが素早く次のポジションに飛んでいきます。

キュー(Q) 34 タイム(I I I) 0 (Enter)

チャンネルにディレイをかける

あるチャンネルだけ遅れて変化させたい場合もあると思います。そのような場合に使えるのがディレイです。
チャンネル14のフェードの開始を5秒遅らせたい場合のコマンドは次のようになります。

14 ディレイ(D) 5 (Enter)
レコード(R) (Enter) (Enter)

こうすると、そのキューでのみチャンネル14のフェードの開始が5秒遅れます。

そのチャンネルのみのタイムを設定する

ディレイだとフェードの開始が遅れるだけですが、そのチャンネルのフェードタイム自体を設定したい場合もあると思います。そのような場合、チャンネル個別にタイムを設定することもできます。
チャンネル36のフェードタイムのみ12秒にする場合のコマンドは次のようになります。

36 タイム(I) 12 (Enter)
レコード(R) (Enter) (Enter)

こうすると、フェードの始まるタイミングは一緒のまま違うタイムでフェードします。
今回はキューのタイムの設定の仕方についてご紹介しました。次回はパレットの使い方についてご紹介します。

*1:MacではOptionキー

*2:かつデフォルトのタイムも変えていない場合

*3:ムービングライトの向きのことです

*4:ムービングライトなどのゴボやズームのことです